ゲームと音楽のネタ帳

ゲーム、音楽に関することを書きます

テイルズオブアライズ クリア後感想

テイルズオブアライズ、難易度ノーマルでクリアしました。いやー、面白かった。

とにかくテンポがいいゲームで、主要なところには大体飛べるファストトラベル、難解すぎない収集&クラフト要素、戦闘中のクイックな操作感と、サクッとした演出で爽快感を感じさせるブーストストライクなど、現代のゲームらしいブラッシュアップがなされているのが素晴らしい。

ストーリーもすごく良かったです。SFと中世ファンタジーの融合は間違いなく、海外展開を狙っているのでしょうが、ダークファンタジー特有のハードコアな世界観、少年バトル漫画のような真っ直ぐな熱量(技名を叫んでしまうのは恥ずかしいが、熱い)、そして、最初は奴隷を解放するのが目的だったのに、気づいたら、「あれれ?いつの間にかこんなに話がでかくなってる!?」っていう、思えば遠くへ来たもんだと呟いてしまう展開は、本当にThe J-RPGって感じで良いです。これぞ国産RPG伝統芸能という感じで、好きな人にはたまらないと思います。

キャラも非常に魅力的で、各々が重いトラウマを抱えているわけですが、仲間との絆が深まっていく内に、大きく成長して、前向きに生きていこうという描写には素直に感動しました。一応、男3、女3でそれぞれカップルを作っている感じですが、作中のイチャイチャ度は思ったより高くなかったです。EDには気合の入った、アニメムービーが流れますが、その後を掘り下げることはしないので、ちょっとあっさり気味ですね。まあ後味は良かったですが。

前述した通り、戦闘もテンポが非常によく、気持ちよくてたまらない作りなのですが、終盤になるにつれて、重くなってしまったのは残念。終盤のダンジョンは、大型の雑魚敵がのし歩いていて、無視することはほぼできない上に、爽快感の要であるブーストストライクが敵のトドメにしかほぼ出せないのです(どうやらブーストゲージが溜まらない仕様になっているらしい)。

本作は主人公でアルフェン以外も操作できるシステムですが、ストーリー進行中はアルフェン以外を操作するメリットがほぼありません。作戦をカスタマイズできるので、それをしっかりやってくれれば、CPUが勝手に回復してくれますし、回復役を操作したいという人はあまりいないはずですので。

しかも、アルフェンはHPを削って繰り出すフラムエッジが非常に強力で、大型の敵は隙あらばこの溜めたフラムエッジを叩きこむというのがルーチンになってしまいます。この溜めたフラムエッジをCPUが自動でやってくれるならよかったのですが、やってくれませんので、自分で操作するのはほぼアルフェンになってしまうというわけです。溜めたフラムエッジを使わないと、体力のある敵を倒すのに延々と時間がかかってしまうのが辛いですね。加えて、HPを削る技なので、毎回、回復の手間が発生してしまうのもテンポを悪くする一因になってしまっています。

どうしても大型の雑魚敵を配置したいのであれば、数を少なくすれば良かったと思います。あとは雑魚敵は最終的には色違いが多すぎて、バリエーションに欠けるのも問題ですね。もう少し、ストーリーが長ければ戦闘は飽きてしまった可能性も高いかも。

少しネタバレになってしまいますが、ラスボスは4連戦で、間に何の変哲もない、普通の雑魚敵戦を挟んでしまうのもマイナスポイント。こんな薄い引き延ばしはプレイヤーにストレスを与えるだけです。これを考えてしまう人のセンスを疑うし、オーケーを出した上の人のセンスも疑います。本当、面白いゲームなだけにもったいない作りでした。

中盤以降のボスは即死級の攻撃を放ってくるので、回復アイテムは必須なのですが、他の人も言っている通り、消耗品の類の物価が高いのも厳しい。回復アイテムと換金アイテムを落とす敵が期間限定でしか出現しませんので、金策が安定してできるようになる終盤まではかなり金欠なので、やりくりに自信が無い人はDLCを買った方が良いと思います。

まとめると、DLCを買ってもいい、なおかつ、王道の国産RPGをやりたいという人には文句なしにお勧めできます。バンナムの企業態度や過去にやった悪行を考えると切なくなりますが、間違いなく面白いゲームです。私は本作をプレイする前にFF7リメイクをプレイしていたわけですが、こちらのアライズの方が、よほど国産RPGらしいです。FF7リメイクは、ストーリーや世界観、UIなど諸々が、むしろ、海外産アクションRPGをやっているという感覚に近かったので。荒ぶる大和魂を感じたいなら、是非、こちらのアライズをやってください。

売り上げもどうやら好調なようですので、次回作も大いに期待しております。バンナムをここまで見直すとは思っていませんでした。アライズ・イズ・グレイト。大きなお世話で恐縮ですが、アイマスなどのソシャゲに札束をぶっこむのは個人の自由ですが、消費者の皆様はできればこちらを買って投資して頂きたい気持ちが強いです。

さて、これからは実績コンプに向けてやり込みますかねー。